天下堂

ブログブログ

鯖江リポート 「曲げ」2010.08.05

もともとはただの金属、プラスチックが「眼鏡」になるまでには本当にたくさんの工程を経ています。

鯖江が眼鏡の産地となる過程で、分業という体制が確立されました。
これは、Aという工場ではロー付けが得意とかBという工場では磨きが得意とか 眼鏡を作るのに必要な作業を各自で分けることによって、作業のレベルを引き上げられることとお互いが持ちつ持たれつの相乗効果的な関係が築けたのだと思います。

今回の鯖江旅では「曲げ」という作業に焦点を当てて、2つの工場を見学させていただきました。

まずご紹介したいのが「北陸ベンディング」さん
こちらは最新の「曲げ」機械を所有していてコンピューター制御による3次元の曲げ作業などが行えます。

北陸ベンディングさんが開発したまだ世間には出ていない新技術を今回見せてもらえて(詳細は内緒ですが・・^^;)眼鏡業界に新たな風が吹けば面白いなっと思いました。
こちらでは当店でもお取り引きのあるブランド「RIDOL/Zparts」の一部の作品が作られています。

そして、もう一つの工場のご紹介

「丹羽眼鏡工業」さん こちらは最新の機械による「曲げ」だけではなく、昔ながらの手作業による「曲げ」を今でも行っています。

実は今回の眼鏡旅で知りたかった事の一つがこの手作業による「曲げ」だったのです。

「Zparts」にZ-54というモデルがあります。ネジやロー付けなと一切使わずに、1本のチタンワイヤーを
「曲げ」と「プレス」のみで眼鏡にした一山フレーム。

この作品が世に生まれる過程でいろんな難題があったそうです。
コンピューター制御の最新機械で作る場合コストがかかり過ぎて販売価格が現実的で無くなってしまうこと。
手作業で作る場合、固体差無く作れる眼鏡職人が少ないこと。

これらを乗り越えて手作業で製作をしているのが丹羽眼鏡工業さんでした。
究極のシンプル眼鏡はこの場所で生まれているのです。
販売価格は ¥39,900- この金額が非常に安く感じてしまうほどの手仕事がありました。

今回、「曲げ」を得意とする2つの工場を案内してくださった「RIDOL/Zparts」の小田さん本当にありがとうございました。
鯖江は本当に奥が深いです。これからも頻繁に鯖江に足を運びたいと思います。